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監理している現場の片隅で、カッコいい物を発見しました。
50年近く前の、ホンダのバモスです。
名前は受け継がれていますが、今のバモスとは全然違いますよね。
安全性や、快適性、その他、ほぼ全ての観点で、
現代の車の方が、比べるまでもなく優秀なのはわかっていますが、
眠たそうなヘッドライトや、なぜソコなのかわからないスペアタイヤ等、
現代のデザインが絶対に勝てない部分もあります。
そして、そこがとても魅力的。
古いものがかっこよく見える理由。
それは、その時代の全力のデザインだからだと思うんです。
今よりも加工技術や材料の制約が多い中で、試行錯誤した跡が、
形に現れているからなんじゃないかなぁ、なんて思います。
なので僕は、古い物は好きですが、
古い物を真似した物は、あまり好きではありません。
それは、現代の全力とは言えない気がするのです。
建物はどうでしょう。
きっと同じかな。
〇〇風ではなくて、ちゃんと向井流を全力で行くべきなんでしょう。
そしたら、ずっと先にも、カッコいいって言ってもらえるはず。
そんな仕事が出来たらいいな、と日々思っています。
最近、玄関やホールからリビングへの建具に
ヘリンボーンの柄を採用しています。
ヘリンボーンはニシンの魚の骨から由来しています。
私はこのヘリンボーンを見ていると、
少しパズルがしたくなります。
なぜなら、私が初めてヘリンボーンの建具を見たときの感想が
「あ、旅館に置いてあるパズルに似ている」
だったからです。
ヘリンボーンの建具をみると、
パズルのピースがきっちりハマったようで気持ちがいいです。
(長良子正賀の家の建具)
意匠的に面白く、斜めのラインがシュっと見えて、
住宅のアクセントとなります。
是非、ヘリンボーン柄の採用を検討してはどうでしょうか。