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傾斜地の家

ややこしい

by 小川 賢二

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意匠図がある程度まとまってきたため、
構造の図面に取り掛かっています。

通常は、意匠図を描く段階で、構造のかなりの部分については、
頭の中で決定しているのですが。
今回はちょっと、そうもいかず。
スキップフロア的な事とか、傾斜した道路と床の高さの関係とか、
屋根のかけ方とか、またそれらがお互いに絡んできてて。
ちょっと無理。
という事で、なんとなくボヤかして進んできた部分について、
矩計図を追加で作図。

ややこしくて難しいけど。
結局、面白いんだよなあ。

意匠図

by 小川 賢二

検討していた平面プランも決まって、
意匠図と呼ばれる図面がほぼ揃ってきました。
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僕らの設計図には大きく4つのカテゴリーがあります。
まずは意匠図ですが、これは平面図とか立面図とか、
皆さんが設計図と聞いてイメージするものだと思います。
サッシの形状だとか、カーテンの種類だとか、外構の植栽だとか、
そういった物も含まれています。

で、これからとりかかるのが構造図。
屋根や床を支える木材のサイズや架け方、
耐震性を確保する為の耐力壁の位置や数量、
そんなものも僕らがまとめます。

3つ目が機械設備図。
給排水や換気扇、エアコンやガス機器のレイアウトなど。
便器の種類や、蛇口の1つまで選定します。

最後が電気設備図。
照明器具の種類や、コンセントとか電話線のレイアウトをまとめます。

専門分野がバラバラに見える、この4つのカテゴリー。
僕らの使命は、そのバラバラをトータルに決定していく事だと思っています。
意匠図で空間イメージができているからこその、
カーテンや照明器具や蛇口の選び方だったり、
構造を理解しているからこその、サッシの位置や大きさがあるはずなんです。

全てに拘ろうとすると、設計士って楽な仕事ではありません。
けど、拘らずにはいられない人間の集まりです。

C案

by 小川 賢二

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前回の打合せで、少しプランについて悩まれているのを感じたので、
その時にお話しのあった内容で、2つの平面図をご提案しました。
内部の動線が違うA案とB案でしたが、
結果的には、それらとは違うC案を考える事になりました。

でも、それも良いんです。
2つのボツ案を見ることで、気になっていた事が
ハッキリとボツになったんだと思うので。

こうして、進んでは戻りを繰り返すことで、
設計は確実に前に進んでいきます。

TVの位置

by 小川 賢二

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TVの位置をどこにするか、というのが
リビングのプランを考える上で、キーになることが多いです。
当初の設計では、CGの右側の壁に掛けるプランでしたが、
ソファの向く方向や、庭との関係、室内の印象などから
この位置に変更になりました。
どこに掛けるのが正解、というのは絶対にありませんが、
それに付随する要素の変化を比較して、ベターな選択をします。
ここは良くなるけど、ここはちょっと我慢しよう。そんな感じ。

TVだけではありません。
そうした葛藤の連続の先に、オリジナルな住宅ができます。

僕らは、自分達の価値観をオススメして
クライアントの選択肢を狭めるのではなく、
過去の設計経験から得られた、様々な考え方を提案することで
クライアントの選択肢を広める事に努力したいなあ、と思っています。

スキップな平屋

by 小川 賢二

前面道路の傾斜を考慮して、
というか、それにならって素直にスケッチを進めたら
スキップフロアの様な構成になりました。
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一番下の人が居るのがガレージで、
左が一階、右上が二階です。
ガレージを除いて宅内に限れば、半階分だけ登る階段はありますが、
平屋っぽさもあります。

当初のクライアントのご要望に「平屋」というキーワードがありました。
ですが、建蔽率(敷地に建てられる建物の大きさの限度)の関係で
ガレージと住居を全てワンフロアに計画する事は不可能、というのも
この構成になった理由の一つです。

実際、平屋は生活面に於いて優秀だと思います。
ただ、そんな広大な敷地ばかりではないですので、
毎回採用することは難しいのですが、
今回は「道路が傾斜している」という、一見デメリットかもしれない
敷地の特徴のおかげで、それっぽい物ができそうです。

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