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学園町のリノベーション

押入

by 小川 賢二

階段下に押入を作る予定になっています。

一般的な押入れは幅180cmの柱の間に
引違いの扉を設置するので、実際に開けられる幅は
80cmちょっとだと思います。
押入に仕舞いたいもの第一位の「布団」はもっと幅がありますから、
微妙に布団をギュッとした状態で持ち上げて
押入の中で広げる感じで収納しますよね。

この階段下の押入にも、通常の幅の引戸を設置する予定でしたが、
敢えて扉を狭くする必要もない事に気付いて、
幅の広い引戸にしてもらう事にしました。
きっと、お布団はギュッとしなくてもスムーズに入れられるはず。

設計段階では、想像しにくい箇所が所々にありますが、
現場で再確認する事で、ちょこっとでも改善される様に。

そして、そんなちょこっとを、ちょこっとづつ積み重ねる様な
現場監理を心がけています。

決定打

by 小川 賢二

クライアントから送られてきた画像です。

床のタイルサンプルの写真に、青と赤の枠が書き込まれています。
メールの本文によると、ご家族で意見が割れたということで、
青枠と赤枠は、それぞれの希望だそうです。

こうした色や質感については、
個人の感覚とか好みにも左右されるので、
割と意見が分かれます。だいたいそうです。

そんな時にいつも思うのは、周囲にある色々な条件の中で、
決定打とするのに相応しい理由を、なるべく多く探すことです。

今回のタイルは床材ですから、壁や周囲の家具の色との取り合わせとか、
汚れがすぐに分かる様に薄い色かもしれませんし、
落ち着いた空間にしたいなら濃い色かもしれません。
もしかしたら、お気に入りのスリッパの色との相性かもしれませんね。

そんな風に、なるべく複数の視点から見て
その物に対する単純な好みではなく決定する様、心がけています。

が実際、最後の決定打は、高確率で勘です。

ポスト

by 小川 賢二

室内の仕上げとかデザイン、
外観の仕上げとかデザイン、
それと、内外を繋ぐ部分のそれ。

そういう意味で計画当初から、いつも気にしているのがポストです。
外観としてポストや投函口が目立って見えるべきではない。
けれど、郵便物を受け取るのが面倒な場所でも困る。

今回は、投函口の室内側に下足収納を設けます。
玄関扉を開けて外に出なくても、室内で下足収納の
扉を開ければそこに郵便物がある、という状態。

毎日この家で暮らすのです。
暑い日も寒い日も雨の日もあります。
色々な状況を想像して、設計を行いたいなと心がけています。

穏やか

by 小川 賢二

外観が少しだけ形を見せ始めました。

まだ全体像が良くわからないと思いますが、
以前の建物とは違い、随分と今風のデザインに変わります。
ですが、外壁は真っ白ではなく、少し優しい色合いを採用する予定で
シャープ過ぎる印象にはならないと思います。

そんな現場の昼休み。

なんだか優しい日差しが射しこむ現場内で、
大工さんが、のんびりとオニギリをかじる。

静かな住宅街に似合う、穏やかな住宅になりそうです。

ひび割れ

by 小川 賢二

弊社の設計する住宅では、
内装の仕上げとしてビニルクロスを使う事は、ほぼありません。
代わりに塗り材を選択します。
漆喰の様にコテで塗るものであったり、ペンキであったり。

理由は色々とありますが、単純に質感も違いますし、
クロスは確実にジョイント部分でめくれてくる事、
メンテナンスも塗り材の方が容易である事など。

ただ、塗り材にも弱点はあり、壁と天井の境目が
線状にヒビが入って割れてきます。
これはもう、建物が多少なりとも「動く」ことから
どんな材料を選んでも同じかな、とも言える現象なのですが。

この現象を少しでも抑える為に、最近は「石膏ボードジョイント」という
材料を予防的に施工して貰うようにしています。

写真にあるL型の金属製の金物で、この上から石膏ボードを張ります。
この金物を介して、壁と天井の石膏ボードを一体化することで、
ひび割れを防ごう、という作戦。

手仕事である以上、何事も完璧にとはいきません。
ですが、その中で最善と思える事への努力は怠りません。

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